機械設計エンジニアへの道|基礎編④幾何公差

機械系エンジニアへの道
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幾何公差とは

幾何公差とは、「製品や部品の形状を表すために使用する公差のこと」です。

他記事でご紹介した寸法公差は、呼び名の通り寸法の最大,最小の許容範囲を表すために使用していましたが、幾何公差は下例のように丸の精密性を表すため等に使用します。

あくまでも一例ですので、性格に丸を製作することは困難です。実際は、寸法公差と同様に下図のように最大,最小許容値を指定して形状の精度を指定します。

以上のように製品,部品の形状に関して最大,最小の許容値を指定するための公差が幾何公差です。

幾何公差の種類

幾何公差は下表のとおり、4種類に分類されています。

大きく「形状公差」「姿勢公差」「位置公差」「振れ公差」の4種類です。また、それぞれ公差指示行う際にデータム面指示が必要な公差、不要な公差に分かれています。

図面への書き方

幾何公差を図面へ記載する場合には、以下のような長方形の枠に記載するルールがあります。

左枠には、指定する幾何公差の記号を記入します。中央の枠にはその公差(許容値)を、右枠にはデータム記号を記入します。

以上のような記載ルールがあります。例えば、真円度を指定する場合は下図のように記入します。

真円度は、単独で指示が可能です。このような幾何公差を「単独形体」とも呼びます。

データム面を用いてある対象に対し幾何公差を指定するものを「関連形体」と呼びます。平行度や直角度等が関連形体にあたり、下図のように図面へ記載します。

この場合、先に指定しているデータム面Aの優先順位が高くなります。優先順位は、一般的に加工機械への取り付け順序であったり、部品の組付け順序によって優先度を決めていきます。

以上のような書き方で図面へ幾何公差を記載します。

まとめ

この記事では、幾何公差を記載する目的、種類、図面への記載方法など基礎部分についてご紹介してきました。如何だったでしょうか。

製品の形状を指定する為に記載する幾何公差。絶対記載しなければいけないというわけではありません。あくまでも作業者に設計の意図を正しく伝えるための一種のツールとして使用してみて下さい。

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